3秒サマリー PJMの容量価格は、供給力不足の警報として読めます。Utility Diveは、PJM容量オークションで価格が上限に達し、予備力不足が拡大したと報じました。日本では、容量市場価格だけでなく、需要応答と接続待ちを同じ表で見る必要があります。

要点

  • 何が変わった:PJMの容量オークション価格が上限に達した。
  • なぜ重要か:価格が上がっても新規容量や需要応答が十分に増えない懸念がある。
  • どんな事例か:予備力不足が広がり、市場設計の効き方が問われている。
  • 日本にそのまま使えない理由:容量市場、需給調整市場、広域運用の制度が異なる。
  • 次に見るポイント:価格シグナル、DR参加、接続待ち、火力退出、需要成長。

変化は、価格上昇だけでは容量が増えない点にある

変化は、容量価格が上限に近づいても、それだけで新しい供給力や需要応答が十分に出てくるとは限らない点です。

Utility Diveは、PJM Interconnectionの容量オークションで価格が上限に達し、予備力不足が拡大したと報じました。容量市場(将来の供給力を確保するため、発電所や需要応答に対価を払う市場)は、電気を使う瞬間だけでなく、将来の備えを買う仕組みです。価格は警報になりますが、設備や制度が詰まっていれば、警報だけでは解決しません。

海外事例で起きたこと

Before(これまで):PJMは、広い地域の供給力を容量市場で確保し、将来の需給ひっ迫を避ける設計を取ってきました。

施策(今回の結果):最新の容量オークションで価格が上限に達し、予備力不足がより大きな問題として表に出ました。

After(示唆):電源新設、既存火力の退出、データセンター需要、需要応答の参加条件を一体で見なければ、容量市場の価格シグナルが効きにくくなります。

米国事例から、日本で分けて考えること

論点PJMで見えたこと日本で置き換えて見るなら
価格容量価格が上限に達した容量市場価格が投資判断へ効いているか
予備力不足が拡大したエリア別・時間帯別の不足を確認する
需要応答期待される役割が大きいDRの実効性と継続参加を測る
接続新規容量がすぐ増えない系統接続待ちと工期を市場設計に入れる
大口需要需要成長が圧力になるデータセンターなどの増加を予測へ反映する

日本で分けて考えること

日本では、容量市場、需給調整市場、非化石価値、託送料金が別々に見えがちです。ただし供給力不足の実務では、火力の維持、新規電源の接続、DRの確実性、大口需要の増加が同じ問題として出ます。価格が上がった時に、どの資源が何年後に動くのかを分けて見ることが重要です。

次に見るポイント

次に見るべきは、PJMの容量価格が実際の新規電源、蓄電池、DR契約へつながるかです。日本側では、容量市場の約定結果だけでなく、退出火力、接続検討、DR実績、ピーク需要を並べて確認したいところです。

結論:容量価格は、供給力不足の原因までは教えてくれない

PJMの結果は、価格シグナルと実設備の間に時間差があることを示します。日本でも、容量価格をDR・接続・大口需要と一緒に読む必要があります。


用語ミニ辞典

用語意味
PJM米国東部の広域系統運用機関。複数州の電力市場と系統を運用する。
容量市場将来の供給力を確保するため、発電所や需要応答へ対価を払う市場。
予備力需要増や発電所停止に備える余力。
需要応答(DR)需要家が使用量を下げたり時間をずらしたりして需給を助ける仕組み。
価格シグナル市場価格を通じて投資や運用判断を促す情報。

出典:

  • Utility Dive「PJM capacity prices hit price cap, reserve shortfall grows」(2026-07-15)

出典・参考情報

記事本文は公開情報と公式・一次情報を優先して作成しています。重要な判断の前には、必ずリンク先の最新情報を確認してください。

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