3秒サマリー 再エネはまだ安い電源ですが、「毎年どんどん安くなる」とは限らなくなっています。Utility Diveは、Lazardの分析として、再エネはなお最安水準にある一方でLCOEが上昇していると報じました。日本では、発電単価だけでなく、接続費・蓄電池・調整力を足した総額で見る必要があります。

要点

  • 何が変わった:Lazard分析で、再エネのLCOE上昇が報じられた。
  • なぜ重要か:電源調達は、最安電源を選ぶだけでは済まない。
  • どんな事例か:Utility-scale solarのLCOEは40〜98ドル/MWh、複合火力は51〜129ドル/MWhと報じられた。
  • 日本にそのまま使えない理由:日本は土地、系統接続、為替、建設費、調整力費用が違う。
  • 次に見るポイント:金利、機器価格、接続費、蓄電池併設、出力制御を見る。

安い電源でも、周辺費用まで見る段階へ進む

変化は、再エネが安いかどうかではなく、再エネを使える形にする費用まで含めて見る点です。

Utility Diveは、Lazardの分析として、再エネはなお最も安い電源群に入る一方、LCOE(均等化発電原価。発電所の建設・運用費を発電量で割った指標)が上昇していると報じました。記事では、utility-scale solarが40〜98ドル/MWh、複合火力が51〜129ドル/MWhの範囲と紹介されています。

米国事例で起きたこと

Before(従来の見方):再エネは価格低下が続き、調達判断では発電単価の低さが目立ちました。

施策(今回の分析):LazardのLCOE分析は、再エネが安いままでも上昇圧力があることを示しました。

After(示唆):比較は、発電単価だけでなく、金利、系統接続、蓄電池、調整力、出力制御を含む総額へ移ります。

米国事例から、日本で分けて考えること

論点米国で見えていること日本で置き換えて見るなら
発電単価再エネはなお安い為替と国内建設費を反映する
上昇圧力LCOEが上がる金利、部材、工事費を分ける
接続費立地で差が出る系統増強費と接続待ちを加える
運用費調整が必要蓄電池、DR、予備力費用を見る
KPILCOEだけでは不足実効単価、制御率、稼働率を追う

日本で考えるなら、安さの内訳をばらす

日本では、再エネの発電単価だけを見ても案件の良し悪しは判断しにくいです。土地が限られ、系統制約があり、蓄電池や出力制御の条件も効くからです。

発電単価、接続費、蓄電池費、調整力費、出力制御の見込みを分けて表にすると、どこが高くなっているかが見えます。再エネが高くなったと一言でまとめず、費用の場所を切り分けることが大切です。

結論:再エネ調達は、単価から総額へ移る

Lazard分析をめぐる報道は、再エネの安さが消えた話ではありません。次は、発電単価に接続・調整・蓄電池を足した実効コストを見ます。


用語ミニ辞典

用語意味
LCOE均等化発電原価。発電にかかる費用を発電量で割った目安。
utility-scale solar大規模太陽光発電。家庭用ではなく発電所規模の太陽光。
複合火力ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせる火力発電。
出力制御系統制約などで発電を一時的に抑えること。
調整力需要と供給のずれを埋めるための電源や制御力。

出典:

  • Utility Dive「Renewables remain cheapest, but their LCOE is rising: Lazard」(2026-07-16)

出典・参考情報

記事本文は公開情報と公式・一次情報を優先して作成しています。重要な判断の前には、必ずリンク先の最新情報を確認してください。

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