3秒サマリー 2030年度向けの容量市場メインオークションは、8月3日から登録作業が始まりました。応札は10月13〜23日、約定結果は12月頃の予定です。発電・小売の担当者は、登録期限だけでなく、需要曲線の目標調達量1億9,691万kWと、オークション外で加算・控除される供給力を分けて確認する必要があります。

要点

  • 何が起きた:OCCTOが、2030年度を対象実需給年度とする2026年度容量市場メインオークションのスケジュール、募集要綱、業務マニュアル、需要曲線を公表した。
  • 誰に関係する:発電事業者、アグリゲーター、小売電気事業者、容量拠出金や将来供給力を見ている経営企画部門に関係する。
  • すぐ見る点:事業者情報登録は8月3〜7日、電源等情報登録は8月3〜17日、期待容量登録は9月8〜17日。
  • 市場の前提:需要曲線では、目標調達量を1億9,691万kW、約定処理で加算する供給力を2,851万kWと示している。
  • 次のタイミング:応札は10月13〜23日、応札容量算定に使った諸元一覧の登録は10月26〜30日、約定結果は12月頃の予定。

まず、何が起きたのか

OCCTOは、2030年度の供給力をあらかじめ確保するための容量市場メインオークションについて、参加登録から結果公表までの予定を公表しました。

容量市場は、発電した電力量ではなく、将来必要な時に供給できる力を確保する制度です。今回の対象は、2030年度に実際に供給力として働く電源などです。2026年度に登録と応札を行い、約定した電源は将来の供給力として扱われます。

登録作業は段階に分かれます。まず事業者情報を登録し、次に電源等情報を登録し、その後に期待容量を登録します。期待容量は、電源がどれだけ供給力として見込めるかを表す数字です。

これは何を意味するのか

今回のニュースは、2030年度の供給力確保が実務日程に入ったという意味です。

発電事業者やアグリゲーターにとっては、期限を過ぎると応札準備に影響します。小売側にとっては、将来の容量拠出金や供給力確保の前提を読む入口になります。家庭や企業の料金へすぐ反映される話ではありませんが、数年先の供給力と費用負担を決める制度の準備が進んでいます。

OCCTOのスケジュールでは、事業者情報の登録受付は2026年8月3日から8月7日まで、電源等情報の登録受付は8月3日から8月17日までです。期待容量の登録受付は9月8日から9月17日まで。応札は10月13日から10月23日までで、約定結果は12月頃に公表される予定です。

手続き受付・予定時期見るポイント
事業者情報の登録2026年8月3〜7日市場参加資格と担当者情報を期限内にそろえる
電源等情報の登録2026年8月3〜17日対象電源、リソース、区分を登録する
期待容量の登録2026年9月8〜17日供給力として評価される量を確認する
応札2026年10月13〜23日応札価格・容量と証憑の整合を見る
諸元一覧の登録2026年10月26〜30日応札容量算定に使った根拠を残す
約定結果の公表2026年12月頃予定約定価格、約定量、エリア別の見え方を確認する

まだ決まっていないこと

約定結果と最終的な費用負担は、今回のスケジュール公表だけでは決まりません。

需要曲線の資料では、目標調達量は1億9,691万kWです。一方で、約定処理ではFIT電源等の期待容量1,986万kW、容量市場外の見込み供給力控除量180万kW、長期脱炭素オークション契約容量685万kWなど、合計2,851万kWを加算する扱いが示されています。

さらに、石炭とバイオマスの混焼を行うFIT電源等の供給力や、洋上風力ゼロプレミアム案件が応札された場合の控除は、事後的に織り込む項目として示されています。つまり、需要曲線を見ても、約定処理でどう反映されるかまで確認しないと、最終的な見え方は決まりません。

公式資料で見るポイント

今回の確認ポイントは、日程、提出書類、需要曲線を別々に見ることです。

見る項目今回わかっていること追加で見たいこと
登録期限事業者情報、電源等情報、期待容量の受付期間が分かれた社内承認、証憑、システム登録の締切管理
需要曲線目標調達量は1億9,691万kW約定価格と約定量がどこに落ちるか
加算・控除FIT電源等、容量市場外供給力、長期脱炭素オークション契約容量を扱う事後的な加算・控除の確定値
契約文書2030年度以降向けと2024〜2029年度向けで約款文書を分ける既存契約・新規応札で見る文書の取り違え防止
小売側の影響すぐ料金に出る話ではなく、将来の容量拠出金の前提になる約定後の容量拠出金算定諸元、エリア別負担

次に見るポイント

次に見るのは、9月の期待容量登録と10月の応札です。

発電側では、期待容量の登録前に、電源区分、供給力評価、提出様式の整合を確認したいところです。蓄電池、揚水、変動電源、発動指令電源では、見るべき様式や補足資料が変わります。

小売側では、約定結果が出る12月頃まで、価格や費用負担を断定しないことが大事です。今の段階では、制度日程と需要曲線の前提を押さえ、約定後に容量拠出金の見通しを更新する準備をしておく段階です。

結論:2030年度の供給力は、もう登録期限の管理に入った

2030年度の容量市場は、制度論ではなく登録・応札の実務日程に入りました。次は9月の期待容量登録と10月の応札で、需要曲線の前提が実際の約定へどうつながるかを確認します。


用語ミニ辞典

用語意味
容量市場将来必要な供給力を前もって確保する市場。発電量ではなく、必要な時に供給できる力を評価する。
メインオークション実需給年度の数年前に、将来の供給力を確保するために行う容量市場の中心的な入札。
対象実需給年度実際に供給力として働く年度。今回のメインオークションでは2030年度を指す。
期待容量電源やリソースが供給力としてどれくらい見込めるかを示す容量。
需要曲線容量市場で、調達したい容量と価格の関係を示す曲線。約定処理の前提になる。
容量確保契約約定した容量提供事業者とOCCTOの間で結ぶ、供給力提供に関する契約。
容量拠出金容量市場で確保した供給力の費用を、小売電気事業者などが負担する仕組み。

出典:

  • 電力広域的運営推進機関「容量市場 2026年度メインオークション(対象実需給年度:2030年度)参加登録・応札等のスケジュールについて」(2026-07-30)
  • 電力広域的運営推進機関「容量市場 2026年度メインオークション需要曲線(対象実需給年度:2030年度)の公表について」(2026-07-30)
  • 電力広域的運営推進機関「2026年度メインオークション需要曲線(対象実需給年度:2030年度)」(2026-07-30)
  • 電力広域的運営推進機関「容量市場メインオークション募集要綱(対象実需給年度:2030年度)等の公表について」(2026-07-30)
  • 電力広域的運営推進機関「容量市場 業務マニュアル メインオークションの参加登録・応札・容量確保契約書の締結編(対象実需給年度:2030年度)の公表について」(2026-07-30)

出典・参考情報

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